航空機に使われるジェット①燃料より温室効果ガスの削減が期待できる持続可能な航空燃料、SAF②が注目されています。このSAFを下水から作る研究がイギリスで進んでいます。①ジェット燃料(jet fuel):喷气燃料,航空燃料,航空燃油②SAF(Sustainable Aviation Fuel):可持续航空燃料
近年来,相较传统航空燃料,能够减少温室气体排放的可持续航空燃料(SAF)正受到越来越多的关注。英国某公司目前正在研究从城市污水中提炼可持续航空燃料。
ジェット燃料に代わる航空機用の燃料として期待される「SAF」。主に天ぷら油などの廃油などから作る研究が世界中で進められています。
可持续航空燃料有望取代传统航空燃料。目前,全球各国都在研究如何利用废弃油脂,例如炸天妇罗使用过的油等,来提炼可持续航空燃料。
こうしたなか、こちらのイギリス企業がSAFの原料として着目したのが、人が生活するところならどこでも下水を処理する過程で発生する「汚泥」です。
其中,一家英国公司致力于研究如何从“污泥”中提炼可持续航空燃料。这种污泥其实是污水处理过程中形成的固体沉淀物质。
「いまかなり匂いがきついです、刺激臭③がします。こちらが下水から回収した下水汚泥です、かなり粘り気④があります。この下水汚泥からSAFを作ることができるということです」④粘り気:粘性
“现在这个气味很难闻,非常刺鼻。这是从城市污水中回收的污泥,质地非常粘稠。但这种污泥可以用于提炼可持续航空燃料。”
「So we look at the potential of this feedstock to be converted to bio-crude(この原料(下水汚泥)をバイオ原油⑤に変える可能性を研究しています)」(ファイアフライ セルジオ・リマ博士)⑤バイオ原油(bio=biotechnology):生物原油
“我们正在研究将这种原料(来自于城市污水的污泥)转化为生物原油的可能性。”(Firefly公司
塞尔吉奥·利马博士)
「下水汚泥」に強い圧力と熱を加えることで“バイオ原油”が生み出されます。このバイオ原油を蒸留すると、SAFを抽出できるというのです。
在高压高温的作用下,这种污泥可以生成生物原油。再接着对生物原油进行蒸馏,即可提取出可持续航空燃料。
EUは、来年から域内での航空機の燃料にSAFを2%含めることを義務付け⑥ています。しかし、SAFはまだ供給量が少なく、世界的に不足していて、航空運賃⑦の値上がりにつながる可能性があります。⑦運賃:运费,票价
欧盟已规定,自2025年起,欧盟境内的飞机燃料必须包含2%的可持续航空燃料。然而,目前可持续航空燃料产能较低,全球均存在供应短缺的情况,因此这一规定或将导致机票价格上涨。
「That it is a waste material, and that is abundant and it's available everywhere. I think
what excites us most is the ability to scale this globally and have a massive
environmental impact. The fuel we produce has a 92% carbon saving over fossil
fuel((世界中に)“下水汚泥”は豊富にあり、どこでも手に入れる⑧ことができます。最も楽しみなのは、この事業を世界規模に拡大し、環境に大きな影響を与えられることです。私たちのSAF燃料は化石燃料に比べて92%のCO2削減が可能です)」(ファイアフライ ジェームズ・ハイゲートCEO)⑧手に入れる:获得,得到
“这种污泥在世界各国广泛存在,随处可得。我们最期待的是能将这一技术推广到全球,从而对环境保护产生重大作用。相较化石燃料,我们提炼出的可持续航空燃料能够减少92%的二氧化碳排放量。”(Firefly公司CEO 詹姆斯·海盖特)
下水から作るSAFは、これまでよりも安く、安定して供給できる可能性を秘めているのです。商業化に向けて大手LCC⑨「ウィズエアー」が500万ポンド、およそ10億円の投資に乗り出し⑩ました。⑨LCC(low-cost carrier):指低成本航空公司⑩乗り出す:积极从事,开始
未来,从污水中提炼出的可持续航空燃料可能价格更低、供应也更加稳定。为了早日实现商用,著名廉航公司Wizz Air已为其投资500万英镑,约10亿日元(约合人民币4930万元)。
来年には下水から作るSAFの商業用精製所⑪の建設が始まる予定で、2028年にウィズエアーにこのSAFの供給開始を目指しています。⑪精製所:炼油厂
该公司计划明年开建商业炼油厂,从污水中提炼可持续航空燃料,并争取在2028年正式向Wizz Air供应该燃料。
SAFの世界的な需要は高まる一方で、日本も2030年にジェット燃料の10%をSAFに置き換えることを目標にしています。
随着全球对可持续航空燃料需求的日益增长,日本也计划在2030年将传统航空燃料的10%替换为可持续航空燃料。
「The population density
and availability of, say, agricultural feedstocks for fuels. So we're really
excited about the potential in developing this in Japan.((日本は)人口密度が高く、SAFとなる原料が入手しやすいため、日本での開発の可能性にも期待しています)」(ファイアフライ ジェームズ・ハイゲートCEO)
“日本人口密度高,更容易获得提炼可持续航空燃料所需的原料。因此,我们非常看好日本在这方面的发展。”(Firefly公司CEO 詹姆斯·海盖特)