【采访专栏】vol.11 ——「主体的に考える」

文化   2024-11-02 16:30   中国香港  

   今日本語を専攻しているけど、将来どんな仕事に就けるのか不安だなぁ。もうすぐ卒業だけど、どの業界を選べばいいんだろう。自分が行きたい業界はあるけど、まだよく知らないんだよね。日本語を学びたいけれど、その先にどんな仕事があるのかよくわからないよ。

   そんなあなたに、様々な業界で活躍する先輩方へのインタビュー記事をお届けします。日本語を学んだきっかけから、日本語学習のコツ、そして仕事のやりがいまで、先輩方の経験の中に、何かヒントが見つかるかもしれません。

   毎週金曜日に中国語、土曜日に日本語で配信中。

   東京大学を卒業し、ペンシルバニア大学の大学院を修了した蒋深さんは現在アメリカ在住、日本光電工業イノベーションセンター株式会社で機械系エンジニアとして働いている。

Q
A
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Q

何をきっかけに日本語を学び始めたのでしょうか。また、おすすめの日本語方法があったら教えてください。

A

   日本語を学び始めたのは偶然です。中学校に入学して日本語のクラスに配属されて、勉強を始めました。

   日本語の勉強は、いくつかの段階があると思います。始めの時は難しく、良い方法がわからず、ひたすら練習を続けるしかありませんでした。ある程度日本語の学習量が増えると、単語や表現をたくさん覚えられたので、日本語能力は飛躍的にアップしました。N1レベルに達したと思ったとき、試験を受けたいと思って、一所懸命日本語の単語を覚えました。N1試験には普段使わないような単語や表現が出てくるので、それを丸暗記して、試験に対応しました。しかし、日本に行くと、教科書で習った日本語と実際日本人が話す日本語が全然違うことを感じ、話し方やコミュニケーションの取り方などを勉強し直さなければなりませんでした。それと同時に、中国文化についての知識が足りないことも分かりました。日本に行くと、私は中国文化のことについてよく聞かれました。知っていることを日本語に訳して、日本人がわかるように伝えました。だから中国文化の知識もしっかり勉強する必要があります。

Q

大学時代に印象に残った出来事は?

A

   大学時代はアーチェリー部に所属していました。うちの部活は大学代表として大会に出場しなければならないので、日々の練習はとてもハードでした。おまけに毎日勉強もしなければならなかったので、とても疲れました。休みの日は合宿に行き、みんなと一緒に生活し、トレーニングしていました。楽しいこともあれば、大変なこともありました。また、先輩や他の人たちとコミュニケーションをとることで、学校では学べないことを学べました。自分の体力の限界がどこにあるのかを人生で初めて経験しました。合宿は私にとって貴重な経験になりました。普段のトレーニングでは、毎回命中する位置や点数、その時の気持ちなどを記録したり、トレーニング前は目標や改善したい点を述べたり、トレーニング後はまとめや反省をしたりしなければなりません。部活ですが、とてもプロ意識が高かったです。とにかく、日本人の仕事に対する真剣さが感じられました。この経験から自己管理において多くのものを得ることができました。

Q

中国、日本、アメリカで教育を受けましたが、それぞれの国で何が違うと思いますか?

A

   私は中国の大学で勉強したことがないので、中国の高等教育がどのようなものかは知りません。ですが、高校なら中国と日本、大学なら日本とアメリカを比較することができます。中国の高校では勉強が重視され、毎日遅くまで勉強していました。日本での高校生活の1年間は、勉強時間はそれほど長くなく、放課後は部活があります。中国に比べて、自由な時間が多く、いろいろなことを経験できます。大学は、日本の大学では授業や理論的な学びに重きを置いているのに対し、アメリカでは自分でいろいろな実験を行ったり、自分で研究したりする必要があります。基本的に先生は学生の質問や疑問に答えることが多かったです。学生が自分で探求する力を養うことに重きを置いています。

Q

教育についてどうお考えですか?

A

   受動的に学ぶのではなく、主体性を養うのがいいと思います。まず興味のある課題を見つけ、次にさまざまなデータや情報を収集し、最後に分析・判断することが重要です。それが物事を理解する一番の近道だと思います。受動的な学習は、効率的であるという利点がありますが、印象に残らない、つまり知識の内面化・吸収ができない可能性があります。

Q

さまざまな国から来た学生たちと過ごす中で学んだことは?

A

   中国で勉強していた時は、試験の結果が重視され、知識の背後にある理由を探求することには重きが置かれなかったです。しかし、大学の同級生たちは知識の理論についての理解がしっかりしていて、自分の言葉ではっきり説明することができます。これは知識への好奇心に由来しております。彼らは常に原因を問い続け、疑問を解決するために行動します。自ら情報を集めて、理由を探ったり、よく質問したりする学問的な質の高さが窺えました。

Q

機械系エンジニアはどのような仕事をしているのですか?

A

   私たちの会社は「研究開発」をメインにする会社ですが、特に「研究」の部分に重点を置いているので、自由度が高く、規則にも縛られていません。私のポジションは機械系エンジニアと呼ばれるものですが、これに関連する仕事は勤務時間の4割を占める程度です。図面を書いたり、設計をしたり、試作品を作ったりといった基本的な仕事が含まれています。残りの60%は臨床試験、臨床試験のデータ分析、病院とのやりとり、資料作成、論文発表などです。

場所:Marblehead, Massachusetts

Q

仕事では困難をどのようにして乗り越えていけばいいのでしょうか。

A

   私はただ、すべては過ぎ去っていくもので、一番大切なのは楽しい気持ちを保つことだと自分に言い聞かせ続けてきました。つまり、どうにもならないことに対して、自分で気持ちを整理していました。8年働いている間、コロナにより実験を行う人が足りないことを経験しました。例えば、2022年にスタートするはずのプロジェクトがありましたが、人手不足のため、今年から始まりました。こういった状況を、私はコントロールできません。私にできることは目の前の仕事をしっかりやることだけです。しかし同時に、同僚との共有や交流を増やし、多くのアイデアや解決策を得ることができました。

Q

病院の医師と定期的に交流し、協力し合うことが必要な仕事だということですが、この中で最も困難だと感じることは何ですか?

A

   医師はたくさんのアイデアを持っています。最も難しいことは、そのアイデアが実現できないことをどうやって説明するかということです。医師は工学に関する専門的な知識を持っていないので、物を作るのはとても簡単なことだと思っている人が多いです。たとえば、心電図装置にはたくさんのワイヤーがついているのは余計なことで、ワイヤレスかバッテリー駆動にしたほうがいいと思っていたりします。しかし、作ることは思っているより簡単なことではありません。私は、彼らのアイデアが実現不可能だと何度も言って、彼らが考慮していない欠点や短所を指摘するしかないのです。アメリカでは、医師はたくさんのアイデアを持っていて、それがいいアイデアだと思えば、自分で会社を立ち上げて作ります。彼らは多くの企業と協力します。私たちの会社はその中の一つにすぎず、彼らの小さなニーズを満たせばいいのです。

Q

今の会社に入社して8年になるようですが、どのように熱意を保っているのですか?

A

   仕事を通して常に情熱を保つべきだと考えていません。他のことを通して人生を豊かにすることもできますから。生活の中で面白いことや楽しいことを体験すればいいと思っています。仕事が人生のすべてではないと思っています。アメリカでは、生活と仕事のバランスが大切にされています。仕事を人生のすべてと考えず、生活や家族にもっと気を配り、仕事の後や休日などに家族と遊びに出かけたり、散歩をしたりする人が多いです。私の会社では基本的に9時から5時までの勤務で、土日も休み、仕事と生活のバランスがとれています。また、研究開発プロジェクトのサイクルは比較的長いものが多いので、焦っても仕方なく一歩一歩進むしかありません。

Q

今、日本語を勉強している人たちに一言お願いします。

A

   より多くの言語を学ぶことは、間違いなく有益なことだといつも思っています。より広い世界を見ることができるからです。国内であれ海外であれ、どこでも得られる情報源は限られています。本当に経験してみて初めて、自分なりの認識を持つことができます。やってみなければわからないことはたくさんあります。成功はすべて自分自身で定義するもので、他人と比較ばかりしていたらキリがありません。しかし、一度世俗的な成功の定義から飛び出せば、成功の定義を変えることができます。それほど多くのお金を持っていないかもしれないですが、自分のアイデアを持って、自分の興味、自分のやりたいことを見つけることが大切です。

Q

国際交流基金で実施しているー心連心プログラムはあなたの人生にどのような影響を与えましたか?

A

   かなり大きな影響を与えてくれました。日本に行く前は、勉強のことしか知らず、いろいろなことを知りたいと思っていましたが、情報源は限られており、生活や環境も固定されていました。日本という―全く違う環境に行って、高校生の私は大きなショックを受け、自分の不足を認識しました。日本語を長い間勉強してきました。しかし、日本人が話すことを聞き取れない自分を責め、とても落ち込んでいました。それと同時に無力感を感じました。例えば、一度、帰り道がわからなくなり、自分の家さえ見つからないので、とても怖い思いをしました。当時は携帯電話もインターネットも発達していなかったので、寮へ帰る道についても先輩が案内してくれたのは一度だけで、あとは自分で調べなければなりませんでした。他にもショックなことはたくさんありましたが、そういう経験を経て、私は自立して強くなりました。

Q

好きな言葉やおすすめの本があれば教えてください。

A

   好きな言葉は「我思う、ゆえに我あり」です。私の理解では、人はもっと考えるべきであり、群衆に従うのではなく、自分自身の独立した思考と判断を持つべきです。人は他人を変えたりコントロールしたりすることはできませんが、自分自身をコントロールすることはできます。私は推理小説をよく読みますが、推理小説には強い論理的思考があり、読書の過程でこの能力を伸ばすことができます。私は東野圭吾、森博嗣など日本の推理小説作家の本をよく読みます。


取材日:2024年5月17日


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