2023年12月3日、中国ラオス鉄道が営業運行開始3周年を迎えた。同鉄道は、北は中国・昆明から、南はラオス・ビエンチャンまで、総延長1035キロにわたる鉄道だ。
■異国の野菜や果物の香り
通海県は中国において「南菜北運(南部地域の生鮮野菜を北部地域へ運ぶこと)」「西菜東運(西部地域の生鮮野菜を東部地域へ運ぶこと)」の重要拠点だ。中国ラオス鉄道の開通後は、国際コールドチェーン(低温物流体系)が徐々に常態化し、通海県の野菜がこの鉄道を通じてラオス・ビエンチャンに運ばれ、そこから陸路でタイやマレーシアへと販売されている。
また、中国ラオス鉄道の国際コールドチェーンによって、東南アジアのドリアン、マンゴスチン、リュウガンといったトロピカルフルーツが北へと輸送され、中国の果物市場を豊かにしている。統計によると、中国ラオス鉄道は開通以来、累計35万トンの果物や野菜を輸送し、中国とASEANの農産分野の貿易協力を深め続けている。
■観光のさらなる多様化
雲南省普洱(プーアル)市は中国のコーヒー生産の中心地であり、特徴的なコーヒー農園が数多くある。
「1日あたり約200人の観光客を受け入れており、その大部分が中国ラオス鉄道の高速列車で訪れるコーヒー愛好家だ」と、普洱野鴨塘河谷農園の責任者である楊鴻簡氏は語る。中国ラオス鉄道の開通で各地から観光客が訪れ、普洱市では「コーヒー観光」という新産業が誕生した。
普洱市に隣接する西双版納傣族(シーサンパンナ・ダイ族)自治州でも、中国ラオス鉄道の開通以来、観光客数と観光収入が3年連続で増加し、熱帯雨林トレッキング、休暇を利用した研修、国境を跨いだ観光など新しい観光業態の人気が高まり続けている。
中国ラオス鉄道はラオスの観光市場も活性化させている。首都ビエンチャンやルアンパバーン、バンビエンといった観光地、さらには国境の町・ボーテンにおいても、大小さまざまなレストランや民泊施設、店舗が雨後の筍の如く出現している。
■工業団地が続々設立
中国ラオス国境の磨憨(モーハン)鎮、南坡国際産業協力区プロジェクトの建設現場では、車両が絶え間なく行き交い、クレーンが動き、機械の音が一日中鳴り響いている。中鉄開発投資集団有限公司磨憨指揮部の譚振傑副指揮長によると、同プロジェクトは倉庫保管・加工、先端製造、輸出入加工、国際物流などを主な産業としているという。
2022年5月、中国ラオス鉄道を支えに、雲南省昆明市が磨憨鎮を正式に管理することになり、磨憨は「通路経済」から「通関地経済」へとモデル転換し始めた。
今年の磨憨国際通関地都市建設の重点プロジェクトは132件に上り、水利、農業、都市建設、環境保護、工業団地、商取引・貿易サービスなど多岐にわたる。
中国ラオス鉄道のラオス区間でも、経済パーク、経済協力区、工業団地が続々と設立されている。
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