第15回全国運動会のマスコット誕生物語

时事   2024-11-13 17:02   北京  

中国の第15回全国運動会、全国第12回障がい者運動会、第9回スペシャルオリンピックス(SO)の開幕まであと1年のカウントダウン開始式で、大きなスクリーンに2頭のイルカが登場し、くるくる動き回りながら海の底から海面に躍り出ると、かわいい2つのマスコットに変身した。今回の全国運動会のマスコット「喜洋洋」と「楽融融」の鮮やかな登場シーンに、会場では大きな歓声が上がった。


今年6月、広州美術学院視覚芸術設計(ビジュアルアートデザイン)学院の劉平雲副院長は、第15回全国運動会のエンブレムとマスコットの設計依頼を受け、設計チームの責任者になった。

6月中旬から11月のお披露目までの5ヶ月間、劉氏の率いるチームはマスコットについて13回の大きな変更を行った。最初は華南トラ(厦門<アモイ>トラ)、白イルカ、クロツラヘラサギをかたどったマスコットにして、広東省、香港特別行政区、澳門(マカオ)特別行政区を象徴するプランを立てていた。しかし、「一度に3つのマスコットが登場すると覚えてもらうのが難しいし、マスコットのイメージの伝達と今後の商品開発にとってもよくないのではないかと考えた」という。

何度も行った話し合いと意見のぶつかり合いの中から、シナウスイロイルカ(中国語では「中華白海豚」)がチームの視野に入ってきた。

劉氏は、「シナウスイロイルカは群れで暮らし、団結と助け合いの精神を象徴している。スポーツの大会で、選手たちは手を取り合い肩を組み、栄光のために共に戦うため、シナウスイロイルカはまさにこうした団結と奮闘の精神を生き生きと体現する存在だ。シナウスイロイルカは中国語名に『中華』の2文字が含まれているし、毎年珠江デルタ地域に戻って繁殖を行うことから、故郷を忘れず、ふるさとを深く愛するというイメージがある。このイメージは(香港特区と澳門特区の)祖国復帰の歴史と合致し、広東・香港・澳門の人々が心を通わせ、手を取り合い、時代の新たなページを共に綴る姿を象徴することにもなる」と説明した。

シナウスイロイルカと粤港澳大湾区(広州、仏山、肇慶、深セン、東莞、恵州、珠海、中山、江門の9市と香港、澳門両特別行政区によって構成される都市クラスター)をめぐるもう一つの感動的なエピソードも、劉氏とチームに自分たちの選択の正しさを確信させた。

2018年10月、世界最長の海上大橋である港珠澳大橋(香港・珠海・澳門大橋)が開通した。橋が建設された珠江口伶仃洋の海域は絶滅危惧種のシナウスイロイルカの重要な活動エリアだったが、工事が始まる時、建設者は「橋が開通してもシナウスイロイルカには『引っ越し』をさせない」ことを約束し、設計や建築工法、建築材料など各方面で大変な努力を重ねた。

建設者は約束を果たし、橋の開通から6年以上になる現在も、たくさんの観光客が橋の上でシナウスイロイルカの姿を写真に収めている。調査によると、珠江口のシナウスイロイルカの群れは頭数が2000頭を超え、ここ数年は安定的に増加しているという。

劉氏は、「こうしたことは第15回全国運動会の開催理念の『グリーン』と呼応する」と指摘する。

マスコットの原型が確定した後、劉氏とチームは念入りにイメージを練り上げ、修正を繰り返す中で、シナウスイロイルカを可愛いマスコットに仕上げていった。丸みのある造型、流れるような体のラインを持ち、尻尾の先はハートの形をしている。

劉氏によると、「シナウスイロイルカはじっとしている時は白い色だが、動くと血管の中の血液量が増えてピンク色になる。それでマスコットを白とピンクの2つにした。ここ数年の市場の反応を見ると、ピンク色の商品は市場でとても人気があることも理由の一つ」という。

頭から芽が出たようなデザインに、あるネットユーザーが「(『喜洋洋』と『楽融融』は)芽が出ちゃってるのが可愛い」とコメントを書き込むと、たくさんの「いいね」が寄せられた。劉氏は、「こんな評価は予想もしなかったし、チームでもこれまでにこういった評価について話をしたことがないが、とてもうれしく思う。皆さんにもこの2頭を好きになってほしい」と話した。

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