初声日语共读小组和大家一起读小说《木曜日にはココアを》,中文名《星期四 喝可可》,作者为日本治愈系作家:青山美智子。
12个温暖的小故事,看上去互不相干但却又有着说不尽的联系,每一篇小故事都在讲述着一个平凡人的故事,却能从这些平凡中看到这个世界的小美好。
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わたしが翻訳家をめざしていることを知ったマスターは、その後、経歴もろくに聞かずに日本の出版社を紹介してくれた。わたしは手始めに下訳を任され、それを気に入ってくれた編集者からぽつぽつと翻訳の仕事を請けるようになった。あるとき、わたしは思い切って編集者に翻訳してみたい本があるのだと持ちかけた。予想以上にトントン拍子でことが運び、先月、わたしの翻訳したオーストラリアの児童文学書が日本で出版された。「不遇の時代が長かったけど、ここにきて急展開だね」とマークは言った。でもそれは少し違うかもしれない。不遇だったのではなく、わたしが翻訳家になるためには、これだけの時間と経験がどうしても必要だったのだ。本の表紙にわたしの名前がある。わたしは何度も何度も指でなぞり、頬を寄せ、インクのにおいを嗅ぎ、この世に生まれてきてくれた本を抱きしめた。グレイスは誰よりも喜んでくれて「でも、こうなるってわかってたわ」と言った。それはそうだ。グレイスは14歳のころから、この日を予言していたのだから。彼女と出会わなかったら、わたしは翻訳家にはなれなかったかもしれない。そして、こんなふうにシドニーで暮らすことも、絶対になかった。シドニー湾に面したサーキュラーキーのオープンカフェでノートパソコンを開き、グレイスにメールを書いていたら、ふと視線を感じた。隣のテーブルにいたブロンドの若い女性がわたしを見ている。彼女の手元には便箋と封筒があって、誰かに手紙を書いているようだった。ちらりと見えた文頭に「Dearest Mako」とある。目が合ったのでほほえむと、彼女はハッと首をすくめた。「ごめんなさい。じっと見たりして。日本人の友人のことを思い出してしまって、つい」「ええ。昔、私の家でホームステイしていた子なんです。今はなんでもメールですませることが多いけど、私たち、手紙が好きで」彼女はやわらかくうなずくと、海に目をやった。行き交うフェリーの向こうにハーバーブリッジが見える。「彼女と出会わなかったら、私は今、生きていなかったかもしれないわ」ブロンドの髪を揺らしながら、彼女は言った。わたしがびっくりして顔を向けると、彼女はほんの少し、うつむいた。「ちょっと、病気をしたんです。でも、危ないところでその友人が助けてくれました」「いいえ。……でも、前世からの古い古いつきあいでね」わたしがきょとんとしていると、彼女はにっこり笑ってレターセットをバッグにしまった。「こんな話におつきあいくださって、どうもありがとう」わたしはお辞儀をした。ブロンドの彼女は優雅に立ち去っていく。知识点
持ちかける ④:[他一] 说起,提出
トントン拍子⑤:[形动] 顺利、顺当
不遇⓪:[名词] 不走运;不得志
ブロンド⓪:[名词] blond金发(女人)
きょとんと ②:[副词] 瞠目结舌