2024年中国抑郁症人数约为9,500万人。
这一数据基于《2022年国民抑郁症蓝皮书》的统计,其中指出中国抑郁症患病人数约9,500万。此外,青少年抑郁风险也不容忽视,占抑郁症患者中的相当一部分。全球范围内,抑郁症患者数量同样惊人,世界卫生组织数据显示,全球有超过3.5亿人罹患抑郁症,近十年来抑郁症患者增速约为18%。这些数据反映了全球范围内,包括中国在内,抑郁症患者的普遍性和严重性,凸显了加强抑郁症防治措施的紧迫性。
01
引发抑郁的原因
据相关资料统计,我国分别大概有86%和68%的患者认为:引发抑郁症的主要原因是情绪压力和家庭亲子关系;其次是亲密关系和职业发展,分别占45.87%和35.02%。
很多时候,人们会把负面情绪埋在心里,不仅无法化解,反而有陷入抑郁的风险。事实上,这些情绪需要被正视和表达,我们需要意识到:负面情绪的存在本来就是正常且普遍的。
02
50%抑郁症患者为在校学生
18岁以下的抑郁症患者占总人数的30.28%;50%的抑郁症患者为在校学生。
抑郁症发病群体呈年轻化趋势,社会亟需重视青少年心理健康。青少年抑郁症患病率已达15%~20%,接近于成人。有研究认为,成年期抑郁症在青少年时期已发病。
03
被忽视的青少年抑郁症:
“生病的孩子,往往有个生病的家。”
77.39%和69.57%的学生患者在人际关系和家庭关系中易出现抑郁。
约63%的学生患者在家庭中感受到严苛/控制、忽视/缺乏关爱和冲突/家暴。
对青少年患者而言,父母是其就医前极为关键的一环。他们能否及时察觉孩子的异动,并给予有效的关注和引导,在很大程度上决定了孩子未来的病情走向。
很多家长都只看到孩子的行为表现,却看不到背后的情绪和精神因素,把问题简单定性为不爱学习、青春期叛逆或者意志力薄弱。长此以往,导致青少年的抑郁之路“道阻且长”,甚至出现自残、自杀等倾向。
青少年罹患抑郁症的现象不容忽视,我们应当在社会、家庭、个人之间构成良好的动态系统,相互影响、促进改变。
04
职场抑郁:互联网和教培行业为重灾区
互联网和教育培训行业,成为职场抑郁的“重灾区”。
当工作繁重、自我要求过高,令人倍感压力时,很容易引发生理和心理上的各种症状,比如失眠、焦虑、持续性困倦、提不起精神,甚至头痛呕吐。
因为对疾病没有正确认识,一些人把抑郁症和其他精神疾病划等号,很多职场人被笼罩在病耻感之中,不愿透露病情,更不愿就医。
05
女性患病率约为男性两倍
抑郁症患者中,女性占比为68%,远高于男性;女性抑郁症的患病率约为男性的2倍。
06
产后抑郁:每5个产妇就有1个抑郁症
据统计,约63%的女性曾罹患产后抑郁;约20%的女性曾在怀孕期间患上抑郁症。
40%的患者家人对产后抑郁患者处于漠视状态;13%的家属认为她们是在矫情,甚至还会讽刺。
社会家庭身份的变化、哺乳喂奶、家庭关系等,是诱导产后抑郁爆发的几大主要导火索。
产后抑郁的临床特征与抑郁症一样,都伴随着长时间的心境低落、易怒易悲、社交减少、自我价值感低、生活无意义感加重、失眠或倦怠、食欲性欲减退,严重者甚至有自残或自杀的倾向。
另外,传统下的母亲形象,使女性为了家庭和孩子而付出和牺牲成为理所当然,而那些无法做出同样牺牲的女性,也无法走出来自家庭的压力。
面对这样的现状和困扰,让我们看看日本方面对于抑郁症的原因、症状、治疗方法、自我检查方法、对抑郁症患者应避免的行为和接触(对待/相处)方式的要点等信息的分享吧。
>>> 以下为日语译文1 (约1,820字) >>>
<日本文献>抑郁症的原因和症状、治疗方法、自我检查方法总结
发表:2024年5月28日(星期二)下午0:06 更新:2024年5月28日(星期二)0:06pm NHK
你是否曾经感到有些忧郁、难以消除的疲劳感,并因此怀疑“也许我得了抑郁症”?抑郁症是一种当事人很难察觉的疾病。根据严重程度,处理(应对)方法也有所不同。我们整理了简单的自我检查方法、具体的症状以及基本的治疗方法。
索引
抑郁症的症状和诊断(自我检查)
严重程度 抑郁症的治疗方法
不同年龄层的抑郁症(老年人、青春期)
抑郁症的症状、诊断(自我检查)、严重程度
■抑郁症的典型症状是什么?
抑郁症的典型症状有哪些呢?抑郁症会在身体和心理上表现出各种不适。
・身体的不适
睡眠障碍、疲劳感和乏力感、颈部和肩部的僵硬、头部沉重感、头痛
・心理的不适
热情和兴趣的减退、工作能力的下降、抑郁情绪、焦虑和杞人忧天
在诊断抑郁症时,特别重要的是“忧郁的情绪”和“对任何事物都失去兴趣”这两个症状。如果这两个症状中的任何一个,几乎一天到晚、几乎每天持续超过两周,那么抑郁症的可能性很高。
■如何察觉抑郁症的迹象
抑郁症是一种患者自己很难察觉的疾病。为了在病情严重之前就接受治疗,及时就医非常重要,这需要家人和周围的人及时发现。然而,强迫(患者)本人就医可能会让他们感到更加沮丧,因此正确识别症状并具体传达给(患者)本人是很重要的。
【周围人需要注意的抑郁症迹象】
・说话变少 ・情绪烦躁・早晨或休息日过后感觉状态不佳・迟到、缺勤增加 ・诉说疲倦
・整理个人物品
如果不好直接告诉对方的话,可以请家人、亲密的朋友或他(她)们信任的人传达。若在工职场的话,可以向职业医生咨询。
■抑郁症自我检查与严重程度
抑郁症的应对措施因病情严重程度而异,因此判定严重程度也很重要。首先,可以根据抑郁症的诊断标准进行自我检查。
抑郁症的诊断标准是,包括以下所示的“诊断标准1”中的任意一个症状,以及加上“诊断标准2”中的五个以上的症状,这些症状几乎全天候、持续两周以上,并且在工作或家庭等方面产生了问题。
【根据症状判断的抑郁症诊断标准1】
・情绪低落、心情沮丧 ・兴趣和快乐的丧失。
【根据症状判断的抑郁症诊断标准2】
・食欲异常 ・睡眠异常 ・坐立不安或身体沉重
・容易疲倦 ・自责 ・思维能力和注意力下降・有自杀念头。
“轻度抑郁症”指的是在日常生活中虽然生产力有所下降,但仍能勉强坚持下去的状态。
如果符合诊断标准1中的任意一个,并且加上诊断标准2中符合6到7个症状的情况,属于“中度抑郁症”;符合8个以上症状的则属于“重度抑郁症”的诊断标准。
不过,这仅仅是一个参考标准,仅凭症状的项目数量无法判断病情的严重程度。例如,即使符合的症状项目数较少,如果“有自杀念头”的症状很强烈,也需要特别注意。此外,如果家人建议就医但被拒绝,或不吃东西、不喝水等,生活出现了严重障碍,这种情况下紧急性较高,可能存在生命危险。因此,为了接受适当的治疗,需要接受专业医生的正确诊断。
抑郁症的治疗方法
■正确使用抑郁症药物
并不是所有被诊断为抑郁症的患者都需要使用抗抑郁药
“认知行为疗法”是一种通过修正影响情感和情绪的偏见性思维和观念,使患者能够以更现实和广泛的视角来看待问题的治疗方法。
研究表明,认知行为疗法对中度和重度抑郁症患者的改善效果较好,并且后续复发的可能性较低。此外,还有研究数据表明,“结合使用抗抑郁药物的药物治疗”可以提高治疗效果。
不同年龄段的抑郁症(老年人、青春期)
■老年抑郁症是什么?
到了高龄,除了环境的变化之外,随着年龄的增长,衰弱和疾病等也会增加,,因此老年人更容易患上抑郁症。
老年人的抑郁症有着与年轻人的抑郁症不同的特有症状。首先,与其说是心理不适,不如说是“头痛”、“胃痛”、“呼吸困难”、“麻痹”、“头晕”等身体不适。即使在内科等检查中找不到原因,很多情况下在精神科就诊后被诊断为抑郁症。
■青春期抑郁症是什么?
青春期是从儿童向成人过渡的非常不稳定的时期,因此可能会因为各种烦恼等等出现心理疾病。在心理疾病中,“抑郁症”实际上可能发生在小学生中,而在中学生之后,这种情况急剧增加,发生频率与成人相当,这一点需要特别注意。
此外,患者的康复不仅需要学校和医疗机构的帮助,家人和朋友等周围人的支持也非常重要,因此周围人的接触方式尤为关键。除了家人和朋友,心理困扰还可以向“学校班主任”或“学校心理咨询师”寻求帮助,在医疗机构中则可以咨询“主治儿科医生”或“儿童及青少年精神科医生”。
2024年8月11日 琴译·搁笔于东京
>>以下为日语译文2 (约3,039字) >>
对抑郁症患者应避免的行为和接触(对待/相处)方式的要点
2023/12/7 監修医師 浅田 愼太郎 先生
许多人可能听说过,对抑郁症患者说“加油”是不合适的。对抑郁症患者来说,周围人说的一句话可能会加重他们的情绪,成为导致压力的原因。
本文将介绍对抑郁症患者的适当接触方式以及有效的沟通要点。
此外,还将解读支持抑郁症患者的人员的心理健康。
学习如何正确地接触抑郁症患者,以便能够在他们康复的过程中提供支持。
★抑郁症患者的接触方式|禁忌语句
对抑郁症患者来说,身边人的一些微小言语可能会加重症状,甚至促使他们走向自杀。这里介绍了一些对抑郁症患者来说被视为禁忌的言语。
鼓励的话语
“加油”
“你可以做到的”
对于抑郁症患者来说,鼓励的话语有时可能会成为压力。这是因为,有些抑郁症的病例是由于过度努力或将自己逼到极限而引发的。
鼓励的话语可能会让患者觉得“是不是还不够努力”,从而成为他们进一步的负担。
然而,抑郁症的症状因人而异,根据病程和情况的不同,适当地使用鼓励的话语有时也可以帮助康复。[1]
重要的是要与主治医生合作,在适当的时期使用合适的沟通方式。
即使在因为家庭或周围人的支持而感到困扰时,也可以随时(和相关的医生)咨询哟。
否定性的话语
“一直拖拖拉拉的不好吧?”
“没用啊”
对抑郁症患者来说,不能使用否定他们行为或情感的话语。
否定行为的话语会伤害那些即使想动却无法如愿行动的抑郁症患者。
抑郁症的症状之一是感到自己是毫无价值的人,即“无价值感”。[2] 被否定性的话语所影响,可能会使这一症状进一步恶化。
此外,也应避免使用否定或轻视抑郁症本身的话语。
“抑郁症不是什么大问题”“只是你的错觉”这样的言语,可能让抑郁症患者感觉不到他人的理解和关心。这可能导致症状进一步恶化。
责备的话语
“所以你就是不行”
“为什么会犯这样的错误?”
对抑郁症患者来说,有些言语是不应该说的,比如责备的话。抑郁症的症状常常包括注意力和集中力的下降,这可能导致在工作和日常生活中反复犯错。[3]
抑郁症患者已经常常自我责备,来自他人的批评会进一步加剧这种情绪,从而使症状恶化。
★抑郁症患者的接触(对待)方式|常见的错误行为
即使是出于好意的行为,也有可能对抑郁症患者造成很大的负担。
强行让患者换个心情
对抑郁症患者提出“去喝酒吧!”或“去旅行换换心情吧!”的建议,实际上应该避免这种行为。尽管这些活动看似愉快和舒适,但对于抑郁症患者来说,可能会成为很大的负担。[1]
抑郁症的症状之一是,平时能够享受的活动也可能失去乐趣。[3]此外,伴随着换个心情而来的社交活动和运动可能会引发疲劳感和压力。更进一步,患者可能会对无法享受这些活动感到内疚,从而增加压力。与情绪变化相关的社交互动和运动通常会导致疲劳和压力。
因此,避免强行让抑郁症患者换心情。应优先考虑患者自己认为愉快的活动,并以他们自己的节奏进行,等待他们恢复到能够享受的状态,这才是周围人可以提供的良好支持。
首先,从不勉强的家庭活动开始也是一个不错的选择。
迫使做出重大的决定
在抑郁症状平稳之前,应避免做出如辞职这样影响人生的重大决定。
如果正在工作,抑郁症状可能会导致无法如愿地完成工作,并且会感觉给周围人带来麻烦。在这种情况下,可能会考虑辞职。
作为家属,可能会出于减轻所爱之人负担的想法,建议他们辞职。然而,在抑郁症痛苦的情况下做出重大决定,可能会进一步恶化他们的心理状态。
在抑郁症发作时,首先应优先考虑休息,把重大决定放在后面。[1] 通过充分休息,患者的心理状态会改善,从而能够冷静地做出决定。此外,在症状好转后,留给未来更多的选择也是一种安心的做法。
与其催促做出重大决定,不如支持对方按照自己的节奏思考和做决定,这才是最重要的。
对抑郁症患者想说的话。
许多人可能不知道对抑郁症患者应该说些什么。这里介绍了一些适合对抑郁症患者说的话。
慰劳的话语
「你一直以来都不容易啊」
「到目前为止你的努力真的很了不起」
对于抑郁症患者来说,温暖的慰劳的话语将成为他们心灵上的巨大支持。
抑郁症的症状之一是可能会自我怀疑,认为自己是“无用的人”。[3] 在这种情况下,能够得到对过去努力的认可和尊重的话语,可以成为重新肯定自我的契机。
慰劳的话语将帮助抑郁症患者认识到自己是有价值的存在。
尊重对方的话语
「现在这样你就可以的呢」
「按照你的节奏(进度)来就好哟」
对于抑郁症患者来说,感受到真实自己被接纳的话语会带来安心感。
抑郁症的症状有波动,虽然有时会暂时好转,但也可能再次恶化。因此,患者可能会对“症状会持续多久”感到过度的压力。[1]
通过给予尊重的语言,可以让患者接受当前的状态,学会珍惜自己。为他们提供一个可以安心按照自己的节奏专注治疗的环境,这才是对抑郁症患者的恰当的对待方式。
‘真实的自己’ 能够被接受真的让人感到开心啊。
表达我是你的盟友(支持者)的话语
「我随时都愿意倾听你的话」
「我们一起找解决办法吧」
对于患有抑郁症的人来说,有人理解他(她)们的情感和想法,并愿意提供支持,是一种极大的安慰。传达自己是他们的支持者的言语,能成为他们心灵的重要支柱。
抑郁症的症状之一是难以用言语表达自己的情感,或者不知该如何表达。[3]在这种情况下,有一个能够在他们想要表达时耐心倾听的人,是非常珍贵的。
关怀和陪伴的言语能够让抑郁症患者感受到自己并不孤单,带来安心感。为他们创造一个可以放心表达情感的环境,是周围人可以提供的支持之一。
抑郁症患者的相处要点。
针对抑郁症患者的相处方法,以下是需要注意的三点[1]:
仔细倾听患者的心声(不要急于提供建议,而是接受他们的焦虑和困扰)
营造一个安全舒适的环境
默默地守护
通过耐心地倾听,可以减轻抑郁症患者内心的负担。在倾听的过程中表达共鸣,可以建立起信任关系。
要克服抑郁症,支持者与被支持者之间的信任是不可或缺的。
此外,像身体上的疾病一样,抑郁症也需要一个安心休息的环境。
支持者也不要焦急,应尊重患者的意愿,创造良好的环境,保持守护的态度。
然而,如果出现暗示自杀的言行,则需要特别注意。在这种情况下,必须明确传达“你的存在很重要,请好好活下去”的信息。同时,这种言行应及时报告给主治医生,以便采取适当的措施。
与主治医生一起合作,为患者提供最合适的支持,是抑郁症康复过程中不可或缺的关键。
抑郁症患者家属的心理健康
支持抑郁症患者的家属通常会面临巨大的心理和社会负担。事实上,据说支持抑郁症患者的家属也更容易患上抑郁症。
长期的治疗、收入的减少和日常生活的变化对支持的家属造成了相当大的压力。此外,抑郁症患者的生活可能被视为懒散,加上对这种情况的无力感,家属可能会感到沮丧,甚至独自承担问题。
如果家属能够保持自身心理健康,可能有助于患者症状的恢复,因此,支持者的心理健康也受到关注。
社区保健中心和医院提供了帮助患者家属深入了解抑郁症、学习治疗方法和可用服务的程序。此外,通过在抑郁症家属会上分享经验和困扰,也可以减轻心理负担。[4]
支持抑郁症患者的家属,也需要学习理解抑郁症和减轻心理负担的方法,以维持自己的心理健康。
参加家庭会议的人大多数都是面带愉悦的表情回家的。
总结
对待抑郁症患者的适当方式是细心倾听他(她)们的话语,并尊重他(她)们的节奏。避免说不该说的话或进行可能增加患者负担的行为,表示同情和理解是非常重要的。
支持者也应尊重患者的想法,有时保持退一步的态度来观察,这被认为是对抑郁症患者良好的对待方式。
此外,支持抑郁症患者的家属的心理健康也是一个重要的方面。
我们应注意给予对方关怀的话语和行为,建立能够共同克服抑郁症的关系。
2024年8月11日 琴译·搁笔于东京
>>> 以下为日语原文1(约2,130字) >>>
うつ病の原因と症状、治療法、セルフチェック法まとめ
公開:2024年5月28日(火)午後0:06 更新:2024年5月28日(火)午後0:06 NHK
なんだか憂うつ、なかなか疲労感がとれない―。そんな時、「もしかして、うつ病かもしれない」と思ったことはありませんか。うつ病は、本人が気づきにくい病気です。重症度によって対処法も異なります。簡単なセルフチェックの方法や、具体的な症状、基本的な治療法についてまとめました。
インデックス
うつ病の症状、診断(セルフチェック)
重症度 うつ病の治療法
世代別のうつ病(高齢者、思春期)
うつ病の症状、診断(セルフチェック)、重症度
■うつ病の特徴的な症状とは
うつ病の特徴的な症状には、どのようなものがあるのでしょうか。うつ病では、からだとこころにさまざまな不調が現れます。
・からだの不調
睡眠障害、疲労感・けん怠感、首・肩のこり、頭が重い、頭痛 など
・こころの不調
意欲・興味の減退、仕事能力の低下、抑うつ気分、不安・取り越し苦労 など
うつ病を診断するときに特に重要なのが、「憂うつな気分」と「何に対しても興味が持てない」という2つの症状です。この2つのうち、どちらかひとつでも、ほとんど一日中、ほとんど毎日、2週間以上続いている場合、うつ病の可能性が高いと考えます。
■うつ病のサインに気づくには
うつ病は本人が気づきにくい病気です。重症になる前に、医療機関を受診して治療を行うためには、家族や周囲の人が気づくことがとても大切です。ただし、無理に受診を勧めると、本人がよけいに落ち込んでしまう原因になりうるため、サインを正しくとらえて本人に具体的に伝えることが大切です。
【周りの人が気づきたいうつ病のサイン】
・口数が少なくなる
・イライラしている ・朝や休日明けに調子が悪い ・遅刻、欠勤が増える ・だるさを訴える ・身辺整理をする
本人に直接伝えづらい場合には、家族や親しい友人、その人が信頼している人から伝えてもらってもよいでしょう。職場であれば産業医に相談できます。
■うつ病セルフチェックと重症度
うつ病への対応は、その重症度によって異なるため、重症度の判定も大切です。まずは、うつ病の診断基準をもとにセルフチェックしてみましょう。
うつ病の診断では次に示す「診断基準1」のどちらか1つを含み、「診断基準2」と合わせて5つ以上の症状が、ほとんど一日中、2週間以上続き、仕事や家庭などに何らか問題が生じている場合が基準になります。
【症状で判断するうつ病の診断基準1】
・憂うつ、気分の落ち込みがある
・興味や喜びの喪失
【症状で判断するうつ病の診断基準2】
・食欲の異常 ・睡眠の異常
・そわそわする、または体が重い ・疲れやすい ・自分を責める ・思考力・集中力の低下 ・死にたいと思う
「軽症のうつ病」は、日常生活において生産性は落ちてはいるものの、なんとか休まず続けられる程度のものを指します。
診断基準1のどちらか1つを含み、診断基準2と合わせて6~7つの症状が当てはまる場合が「中等症のうつ病」、8つ以上当てはまるのが「重症のうつ病」の診断基準です。
ただし、これはあくまでも目安で、症状の数だけで重症度を判断することはできません。例えば、当てはまる症状の数が少なくても「死にたいと思う」症状が強く出ている場合には注意が必要になります。また、家族が受診を勧めても拒否する、あるいは食事や水分を取らないなど、生活にも著しい支障をきたしている場合、緊急性が高く、生命の危険が差し迫っているといえます。適切な治療を受けるためにも、専門医による正しい診断を受ける必要があります。
うつ病の治療法
■うつ病の薬を正しく使う
うつ病と診断された患者さん全員が抗うつ薬を使うわけではありません。
「認知行動療法」とは、感情や気分に影響を及ぼしている偏ったものの見方や考え方を修正し、より現実的で幅広い捉え方ができるようにしていく治療法です。
認知行動療法は、中等症や重症の患者に行うと改善しやすく、その後の再発もしにくいことがわかっています。また、「抗うつ薬を使った薬物療法を併せて行うほうが、治療効果が高い」という研究データもあります。
世代別のうつ病(高齢者、思春期)
■高齢者のうつ病とは?
高齢になると、環境の変化に加え、加齢に伴う衰えや病気なども増え、うつ病になりやすいと考えられています。
高齢者のうつ病には、若い人のうつ病とは異なる特有の症状があります。まず、心の不調よりも「頭痛」「胃痛」「息苦しさ」「しびれ」「めまい」など体の不調を多く訴えます。内科などで検査をしても原因が見当たらず、精神科を受診してうつ病と診断された、というケースが少なくありません。
■思春期のうつ病とは?
思春期は、大人へと変わっていく途中のとても不安定な時期なので、悩みなどをきっかけに、こころの病を発症することがあります。こころの病の中でも「うつ病」は、実は小学生でもなることがあり、中学生以降は急激に増えて大人と変わらない頻度で起きているという報告もあるので注意が必要です。
また、本人の回復には学校や医療機関だけではなく、家族や友人など、周囲の人の援助が役にたつ事が多いため、周りの人たちの接し方が大切です。こころの悩みは家族や友人だけでなく、「学校の担任」や「スクールカウンセラー」、医療機関では「かかりつけの小児科医」や「児童・思春期精神科」にも相談ができます。
>> 以下为日语原文2 (约4,050字) >>
うつ病の人にやってはいけないことと接し方のポイント
2023/12/7 監修医師 浅田 愼太郎 先生
うつ病の方に「がんばれ」は禁句、と聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。うつ病に苦しむ人にとって周りの人が発するひとことは、気持ちを沈め、ストレスを引き起こす原因となるのです。
この記事では、うつ病の方に対する適切な接し方と、効果的な声かけ方のポイントをご紹介します。
また、うつ病患者を支援する側のメンタルヘルスについても解説します。
うつ病の方への正しい接し方を学び、回復までサポートできるようにしましょう。
★うつ病の人への接し方|禁句
うつ病の方にとって身近な人のささいな言葉は、症状を悪化させてしまったり、自殺に追い込んでしまったりすることがあります。
ここでは、うつ病の方には禁句とされている言葉を紹介します。
励ましの言葉
「がんばれ」
「やればできるよ」
うつ病の方にとって励ましの言葉は、ときにプレッシャーになってしまうことがあります。これは、がんばりすぎや、限界まで自分を追い込んでしまったことが原因でうつ病を発症するケースがあるためです。
励ましの言葉は「まだがんばりが足りないのか」と、本人にとってさらなる負担となってしまう可能性があります。
ただし、うつ病の症状は人によって異なり、経過や状況によっては励ましの言葉を適切に使うことで、回復に役立つ場合もあります。[1]
大切なのは、主治医と連携しながら、その時期に合った声かけをすることです。
家族や周りの人のサポートで悩んでるときも相談にしてもらって大丈夫ですよ♪
否定的な言葉
「ずっとだらだらしているのはダメなんじゃない?」
「役立たずね」
うつ病の方に対して、行動や感情を否定するような言葉をかけてはいけません。
行動を否定する言葉は、動きたくても思うように動けないうつ病患者を傷つけてしまいます。
うつ病の症状のひとつに、自分自身を価値のない人間だと感じてしまう「無価値感」があります。[2]否定的な言葉をかけられることによって、この症状がさらに悪化してしまう可能性があるのです。
また、うつ病自体を否定したり、軽視するような言葉も避けましょう。
「うつ病はたいした問題じゃない」「気のせいだよ」といった言葉は、うつ病に苦しむ人にとって、自分の苦痛を分かってもらえないと感じます。さらなる症状の悪化にもつながりかねないのです。
責める言葉
「だからあなたはダメなんだ」
「どうしてそんなミスするの?」
うつ病の方への言ってはいけない言葉として、責める言葉があります。うつ病の症状には集中力や注意力の低下があり、仕事や日常生活の中でミスを繰り返す原因となることも少なくありません。[3]
うつ病ではすでに自分を責めていることが多く、他人からの批判はその感情をさらに強くしてしまい、症状が悪化する原因となります。
★うつ病の人への接し方|やってしまいがちな間違った行動
よかれと思ってやったことでも、実はうつ病の方にとって大きな負担になってしまうことがあります。
無理に気分転換させる
うつ病の方に「パーっと飲みに行こう!」や「気分転換に旅行に行こう!」といった提案をすることは、実は避けるべき行動のひとつです。一見、楽しく心地よいもののように思えますが、うつ病の方にとっては大きな負担となることがあります。[1]
うつ病の症状として、普段楽しめる活動さえも楽しめなくなることがあります。[3]また、気分転換に伴う社会的な交流や移動が、疲労感やストレスを引き起こすことも少なくありません。さらに、本人がこれらの活動を楽しめないことに対して罪悪感を感じ、ストレスを増大させてしまう可能性もあります。
うつ病の方に対して、無理に気分転換を促すことは避けましょう。自分自身で楽しめると感じる活動や、自分のペースでできることを優先し、楽しめる状態になるまで待つことが、周りができるよいサポートといえるでしょう。
まずは、無理せず家の中での活動から始めてみるのもいいですね♪
大きな決断をせまる
うつ病の症状が落ち着くまでは、退職といった人生に関わる大きな決断は避けましょう。
仕事をしている場合、うつ病の症状によって思うように仕事ができず、周囲に迷惑をかけていると感じることがあります。このような状況では、退職を考えることもあるでしょう。
家族としては、愛する人の負担を軽減したいという気持ちから、退職を勧めたいと感じるかもしれません。しかし、うつ病で苦しんでいる状態で大きな決断をすることは、精神状態をさらに悪化させる恐れがあります。
うつ病を発症したときは、まずは休息を優先し、大きな決断は後回しにしましょう。[1]ゆっくり休むことで、本人の精神状態が改善し、冷静に物事を決断できるようになります。また、症状が回復してきたときに、今後の生活により多くの選択肢を残しておくと安心です。
大きな決断をせかすのではなく、本人が自分自身のペースで考え、決断できるように支えることが大切なのです。
うつ病の人にかけてあげたい言葉
うつ病の方に、具体的にどんな言葉をかければよいのか分からない人も多いのではないでしょうか。
ここでは、うつ病の方にかけてあげたい言葉を紹介します。
ねぎらいの言葉
「今まで大変だったね」
「これまでのあなたのがんばりはすごいよ」
うつ病の方にとって心温まるねぎらいの言葉は、大きなこころの支えとなるでしょう。
うつ病の症状のひとつに、自分自身を「ダメな人間だ」と思い込んでしまうことがあります。[3]このような状況で、過去のがんばりを認め、尊重する言葉をかけてもらえると、自分自身を肯定的に見つめ直すきっかけとなるのです。
ねぎらいの言葉は、うつ病の方にとって自分が価値のある存在だと認める手助けになるでしょう。
相手を尊重する言葉
「そのままのあなたでいいよ」
「あなたのペースでいいからね」
うつ病の方にとって、ありのままの姿を受け入れてもらえたと感じる言葉は、安心感を与えてくれるでしょう。
うつ病は症状に波があり、一時的に良くなっても再び悪化することがあります。そのため「いつまで症状が続くのか」と、自分自身に対して過度なプレッシャーを感じてしまうこともあるのです。[1]
本人を尊重する言葉をかけてあげることで、いまの状態を認め、自分自身を大切にできるようになります。自分のペースで安心して治療に専念できる環境を整えることが、うつ病の方に対する適切な接し方なのです。
「ありのままの自分」を受け入れられると嬉しいですよね♪
味方であることを伝える言葉
「いつでも話を聞くからね」
「一緒に解決策を考えていこう」
うつ病で苦しむ方にとって、自分の感情や考えを理解し、サポートしてくれる人は心強い存在です。味方であることを伝える言葉は、大きなこころの支えになるでしょう。
うつ病の症状には、自分の感情を言葉にするのが難しかったり、何をどう話していいのかわからなかったりすることがあります。[3]このような状況の中で、安心して、自分が話したいときに話を聞いてくれる人は貴重な存在です。
相手に寄り添う言葉は、うつ病の方に自分が一人ではないという安心感を与えてくれます。自分の感情を表現できる環境を作ることが、周りができるサポートのひとつといえるでしょう。
うつ病の人への接し方のポイント
うつ病の方に対する接し方としておさえておきたいポイントは、以下の3つです。[1]
本人の話をよく聞く(アドバイスはせず不安や悩みを受け止める)
安心できる環境を整える
見守る
話をよく聞いてあげることで、うつ病の方のこころの負担を軽くする効果があります。話を聞きながら共感することで、信頼関係を築けるでしょう。
うつ病を克服するためには、サポートする側とされる側の信頼が欠かせません。
また、身体の病気と同じように、うつ病も安心して休息できる環境が必要です。
サポートする側も焦らず、本人の希望を尊重し、環境を整えて、見守る姿勢を持ちましょう。
ただし、自殺をほのめかすような言動が見られた場合は、注意が必要です。このような状況では「あなたの存在は大切で、生きてほしい」というメッセージを明確に伝える必要があります。同時に、そのような言動は主治医に報告し、適切な対応を取りましょう。[1]
主治医と連携し、本人に最適なサポートをすることが、うつ病からの回復には欠かせないポイントとなります。
うつ病の人を支える家族のメンタルヘルス
うつ病の方を支える家族は、心理的、社会的に大きな負担を伴います。実際、うつ病患者を支える家族は、自身もうつ病になりやすいといわれているのです。
治療の長期化や収入の減少、日常生活の変化は、支える家族にもかなりのストレスとなります。また、うつ病患者の生活が怠けているように見えることや、その状況に対する無力感から、家族はみじめな気持ちになったり、問題を一人で抱え込んでしまったりすることがあるのです。
家族がこころの健康を維持できれば、患者の症状回復にもつながるといわれており、支える側のメンタルヘルスも注目されています。
地域の保健センターや病院では、患者の家族に対してうつ病への理解を深め、治療法や利用可能なサービスを学ぶためのプログラムが用意されています。また、うつ病の家族会で経験や悩みを共有することで、こころの負担を軽減することもできるでしょう。[4]
うつ病患者を支える家族も、こころの健康を維持するために、うつ病への理解と負担を軽減する方法を学ぶことが大切なのです。
家族会に参加された方は、晴れやかな表情で帰られる方が多いです♪
まとめ
うつ病の方への適切な接し方は、話を丁寧に聞き、本人のペースを尊重することです。言ってはいけない言葉や患者の負担となる行動を避け、共感と理解を示すことが大切です。
支える側も、本人の考えを尊重し、ときには一歩引いて見守る姿勢を持つことが、うつ病の方へのよい接し方といえるでしょう。
また、うつ病患者を支える家族のメンタルヘルスも重要なポイントです。
相手に寄り添った言葉や行動を心がけ、うつ病を一緒に乗り越えていける関係を築きましょう。