2024年11月17日、上海市域鉄道(市域線)の新たな運賃体系が発表され、特に空港連絡線(虹橋2号航站楼駅~浦東1号2号航站楼駅)の年内運行開始が注目を集めている。道路線が開通すると、虹橋空港・浦東空港間がわずか40分で往来可能となる。
上海市域線は、上海市中心部だけでなく、郊外の新都市や長江デルタ地域をも結ぶ重要な交通インフラの役割を担う。既存の都市地下鉄(市区線)とは異なり、高速移動と広域ネットワークを特徴する路線となる。では、具体的に市域線とはどのようなものなのか、詳しく見ていこう。
市域線とは??
市域線の特徴
路線の性質:
通常の都市地下鉄よりも広範囲をカバーし、高速運行。
主に郊外や地域間の移動ニーズに対応(例:市内から空港や長江デルタ地域への接続)。
列車の速度:
市域鉄道:最高時速160キロ。
快速線(例:崇明線):最高時速120キロ。
運行方式:
都市軌道交通システムの一部として、地下鉄ネットワークと相互接続。
市域線の運賃体系
料金体系:
時速160キロ以上:1キロあたり0.45元。
時速160キロ未満:1キロあたり0.37元。
走行距離に基づく料金計算:
初乗り料金:4元。
乗り換えルール:
市域線内:連続計算(初乗り料金を再度請求しない)。
市域線と市区線の乗り換え:区間ごとに計算し、料金を合算。
四捨五入ルール:
運賃は元単位で計算し、0.5元以下は切り捨て、0.5元以上は切り上げ。
現在建設中の市域線
空港連絡線
上海市初の市域鉄道となる空港連絡線は、虹橋と浦東の2大交通拠点を約40分で結ぶ。全長68.6km、最高時速160kmで、沿線住民や旅客の利便性を大幅に向上させる予定だ。
停車駅:全9駅
主な経由地:閔行区、徐匯区、浦東新区
接続:既存の地下鉄・新設路線と乗換可能
試運行開始予定:2024年末
青い部分は初期開通区間
交通手段 | 所要時間 | 利点 |
---|---|---|
空港連絡線 | 約40分 | 直行・快速・効率的 |
地下鉄 | 約90分 | 広範囲をカバー・所要時間が長い |
地下鉄+リニア | 約50〜70分 (乗り換えの待ち時間を含む) | 地下鉄への乗り換えにより 全体の所要時間が影響を受ける |
空港バス | 約60〜80分 | 運行間隔が比較的固定されている |
タクシー | 約50分 (交通状況に依る) | 便利だが費用が高く、 道路状況の影響を大きく受ける |
南匯支線
全長:約34.86km
停車駅:6駅
特徴:臨港新片区と上海中心部を短時間で結ぶ国際的交通ハブの一部
示範区線
全長:約52.4km
停車駅:10駅
特徴:長三角エリア(青浦・嘉善・呉江)を連結する主要路線
嘉閔線
全長:約44.04km
停車駅:15駅
特徴:南北を縦断し、西上海経済圏を活性化
崇明線
全長:約42.3km
停車駅:8駅
特徴:崇明島と上海中心部を高速で結ぶ軌道交通
南楓線
全長:約95.6km
停車駅:15駅
特徴:浦東、奉賢、松江、金山を結ぶ路線。乗り換え駅8駅で、滬杭高鉄や金山鉄道など主要路線と接続予定。
これらの市域鉄道は、上海の都市交通ネットワークを強化し、長三角地域の一体化発展を推進する重要な基盤となることが期待されている。
出典元:上海智慧出行をもとにに加筆
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