羅生門10
文摘
2024-07-13 22:41
山东
作者:芥川龍之介
朗読者:002
BGM: 无
そうして失望すると同時に、また前の憎悪が、冷やかな侮蔑と一しょに、心の中へはいって来た。すると、その気色が、先方へも通じたのであろう。一阵失望,刚才那怒气又同冷酷的轻蔑一起兜上了心头,老婆子也感受到了他的神色。老婆は、片手に、まだ死骸の頭から奪った長い抜け毛を持ったなり、蟇のつぶやくような声で、口ごもりながら、こんな事を云った。老婆子一手还捏着一把刚拔下的死人头发,又像蛤螟似的动着嘴巴,作了这样的说明。「成程な、死人の髪の毛を抜くと云う事は、何ぼう悪い事かも知れぬ。じゃが、ここにいる死人どもは、皆、そのくらいな事を、されてもいい人間ばかりだぞよ。“拔死人头发,是不对,不过这儿这些死人,活着时也都是干这类营生的。現在、わしが今、髪を抜いた女などはな、蛇を四寸ばかりずつに切って干したのを、干魚だと云うて、太刀帯の陣へ売りに往んだわ。这位我拔了她头发的女人,活着时就是把蛇肉切成一段段,晒干了当干鱼到兵营去卖的。
疫病にかかって死ななんだら、今でも売りに往んでいた事であろ。それもよ、この女の売る干魚は、味がよいと云うて、太刀帯どもが、欠かさず菜料に買っていたそうな。要不是害瘟病死了,这会还在卖呢。她卖的干鱼味道很鲜,兵营的人买去做菜还缺少不得呢。わしは、この女のした事が悪いとは思うていぬ。せねば、饑死をするのじゃて、仕方がなくした事であろ。されば、今また、わしのしていた事も悪い事とは思わぬぞよ。她干那营生也不坏,要不干就得饿死,反正是没有法干嘛。所以,我也不认为我做的是坏事儿。これとてもやはりせねば、饑死をするじゃて、仕方がなくする事じゃわいの。じゃて、その仕方がない事を、よく知っていたこの女は、大方わしのする事も大目に見てくれるであろ。」 你当我干这坏事,我不干就得饿死,也是没有法子呀!我跟她一样都没法子,大概她也会原谅我的。老婆は、大体こんな意味の事を云った。下人は、太刀を鞘におさめて、その太刀の柄を左の手でおさえながら、冷然として、この話を聞いていた。校正:自然
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